バイバイ タイムカードは、「キンタイミライ」にリブランディングいたしました。
導入事例(西武ホールディングス 様) 導入事例(西武ホールディングス 様)

導入事例(西武ホールディングス 様)

西武ホールディングス様

様々な分野でサービスを提供する西武グループの事業は、お客さまの”行動”と”感動”を創り出す「都市交通・沿線事業」と「ホテル・レジャー事業」、そしてそれらと密接にかかわる「不動産事業」 「建設事業」 「ハワイ事業」及び「その他」で構成されている。
「でかける人を、ほほえむ人へ。」というグループビジョンのスローガンのもと、東京と埼玉を結ぶ西武鉄道やバス、タクシー、国内最大級のホテルチェーンであるプリンスホテル、八景島シーパラダイスなどの水族館や遊園地、ゴルフ場、スキー場、プロ野球球団の埼玉西武ライオンズなどが連携し、人々の暮らしと、レジャーを支えている。

西武鉄道の人事担当から西武ホールディングスの情報システム担当へと立場を変えながら、選定から導入、運用まで、6年以上に渡ってキンタイミライ(当時:バイバイ タイムカード)を見守ってきた寺沢さんにお話を伺った。
寺沢 航介 様

寺沢 航介

株式会社西武ホールディングス
情報システム部 プロジェクトリーダー

3万人を対象とした、勤怠管理システムの検討。
必要だったのは、「一元化とリアルタイム性」

2005年頃から、西武グループ全体で「各種経営改革案」について精力的に検討を進めていました。グループ内の様々な事業や業務を徹底的に見直すというプロジェクトで、会計や人事、給与計算などのシステムと共に、勤怠管理システムも見直されることとなりました。

検討の結果、勤怠管理システム刷新の対象となったのは西武鉄道、西武レクリエーション、西武鉄道サービス、プリンスホテル、西武ゴルフの合計5法人。対象従業員数は約3万人という、非常に大きなプロジェクトとなりました。

求められる要件の1つは「Oracle EBSとの接続性」。グループ全体で利用するERP(統合基幹業務システム)としてオラクル社のEBSを利用することが決まっていて、人事情報の管理や給与計算はEBSで行うことになっていたので、新しい勤怠管理システムは、このOracle EBSとうまく連携して動作することが必要な条件になっていました。

そしてもう1つの要件は「一元化とリアルタイム性」。本社人事が各事業所の勤怠データを一元的かつリアルタイムに把握できるようにして、36協定の範囲を超える可能性のある勤務などを早期に発見し、問題を未然に防止できるようにしようということになりました。こうして2005年12月、勤怠管理システムの選定が始まりました。

25社の中から、最適な勤怠管理システムを選び抜く

25社の中から、最適な勤怠管理システムを選び抜く
勤怠管理システムの選定は、各種の経営改革全体に関わっていたある大手コンサルティング会社の協力を得て行われました。最初は、このコンサルティング会社が調査やインタビューを行い、西武グループへの提案が可能と思われるベンダー25社を選出。そこから、西武グループ各社の担当者とコンサルティング会社のコンサルタント達との共同で、資料の精査を進めて行きました。グループ内でも法人によってニーズや考え方に違いがあり、難しい議論が多くありましたが、様々な観点からの評価を総合し、25社は6社に、更に4社にと絞り込まれていきました。

最終選考に残った4社の中の1社がネオレックスであり、キンタイミライだったわけなんですが、各社いずれも、多くの候補の中から選び抜いただけのことはあり、機能面では大きな違いはありませんでした。しかし選定要件には、機能以外にも重要なポイントがある。それは、「拠点の運用負担を極力抑えるため、サーバー管理拠点数を極小化すること」というものでした。

実はキンタイミライ以外の提案はいずれも基本的には、法人ごとや地域ごとに複数のサーバーを設置するという方式で、各拠点にサーバー管理の運用負担が発生するという内容でした。またサーバーが分散するということは、新システムに期待する「一元化とリアルタイム性」も得られないということ。つまり、せっかく新しいシステムを導入しても、本社人事が全社の即時情報を把握することはできないということだったんです。

「1サーバー」での提案

非常に重要な要件にも関わらず、なぜ一元化の提案となっていないのか?ネオレックス以外の3社に問い合わせたところ、「これだけの規模のシステムを一元管理するサーバーはコストがかかり過ぎるので、提案は難しい」といった回答がありました。しかし、キンタイミライは1サーバーを前提とした提案となっている。そこでネオレックスに説明を求めると、システム構成や障害対策における取り組みと工夫について詳細な解説があり、納得感と共に安心感を得ることができました。またこうした取り組みの中で、ネオレックスが一番熱意を持って提案に取り組んでいるなという印象も感じていました。

こうして2006年4月、5ヶ月間に渡った選定プロジェクトは終了。コンサルティング会社から、25社の詳細な比較検討レポートが報告されました。そしてその結果に基づき、キンタイミライが、新勤怠管理システムに選出されました。

膨大な資料。深夜に及ぶ作業。
トラブルもあったが、今では安心して利用

導入は、2006年4月、選定完了と共に即座に開始されました。そこからまた1年に及ぶ導入プロジェクトが始まったわけなんですが、一番大変だったのは、勤怠の集計ルールの整理ですね。

並行して導入が進められる5社にはそれぞれ、一般社員、嘱託社員、契約社員、パート、アルバイトなど、集計ルールの異なる様々な従業員種別がある。大きな分類だけでも16種類で、各種休暇・休日の利用可否などの詳細で分けると36種類。そしてその1つひとつに、数十の集計項目や、遅刻・早退、宿直などの打刻以外の項目(非打刻項目)、チェック項目などがあり、色々な例外処理もある。あの膨大な資料を確認するのは、本当に大変でしたね。

稼働を間近に控えた導入の終盤では、連日のように駒井さんや武井さんと深夜まで一緒に資料の確認・修正をしていたことが思い出されます。5法人・3万人の勤怠管理を一度にシステム化するというのは、当時のネオレックスさんにとっては未知の世界だったんですよね。あれからどんどん実績を積んでいるようなので、今ならもうちょっとスムーズに、深夜作業なしで導入を進めてもらえるのかな?(笑)

それから、稼働後の苦労もありましたね。2006年12月から翌2007年3月までの並行稼働を経て本稼働を迎えたのですが、初月となる4月の締め日にシステムがほとんど動かないという事態が発生。大騒ぎになりました。原因は、設計時に想定していたより数十倍も大きなアクセス集中が発生したこと。ある程度月度内に分散される想定となっていた上長による勤怠データの確認や修正、日次や月次の承認といった作業が、締め日の午前中に集中。あの時はかなり心配しました。しかし、その後状況は徐々に改善。ネオレックスの技術者の皆さんの努力の結果だったんですよね?今ではストレスもなく、毎月の締め日にも安心してキンタイミライを利用することができています。

グループ内に徐々に広がっていったキンタイミライ
「配膳会」スタッフの勤怠管理もシステム化へ

2007年春にキンタイミライが本稼働した後、当初は対象でなかった法人にも、少しずつキンタイミライの導入が広がっていきました。

最初は、西武ホールディングス。2006年2月に設立された新法人で、設立当初は西武鉄道やプリンスホテルなどのグループ各社からの出向者で成り立っている組織でした。このため、独自にシステムを運用する体制はなく、またそうしたシステムを資産として持つような状況にもなっていません。そこで、運用担当者が不要で、システム資産を持つ必要もないキンタイミライが注目され、採用されました。最初の法人の稼働から半年後となる、2007年11月に稼働。以来、西武ライオンズ、横浜八景島、西武プロパティーズ、そして近江鉄道グループの近江鉄道・湖国バス・近江トラベル・近江タクシーの各社と、少しずつキンタイミライの利用が広がってきています。

また「当初導入法人」である西武鉄道やプリンスホテルにおいても、色々な取り組みが続いてきたことが思い出されます。制度変更や組織改編、法改正に伴う集計ルールの変更やキンタイミライのバージョンアップなどなど。この6年間、ずっと改訂や機能強化が続いてきました。その中でも特に大きな取り組みだったのは、プリンスホテルにおける「配膳会」の勤怠管理のシステム化ですね。

パーティやイベントなどに臨時の人財を供給する企業がたくさんあり、そうした企業から随時応援を受け入れているというホテル業界において、配膳会スタッフの勤怠管理は大きな悩みのタネの1つ。現在のプリンスホテルでは「サービスクリエイター」と呼ばれているこれらスタッフの勤怠のシステム化は、プリンスホテルにとっても大きな課題でした。

2005年当初から話題になりつつ、なかなか実現することができなかった配膳会スタッフのシステム化も、2010年3月にとうとう実現。システム面でも運用面でも数々の課題があったようですが、それらを全て乗り越えることができたと聞いています。

6年を振り返って印象的なのは、武井さんと荒川さん

6年を振り返って印象的なのは、武井さんと荒川さん
こうしてキンタイミライを利用してきた6年間を振り返ってみると、印象的なのは、ネオレックスの武井さんと荒川さん。とてもコミュニケーションがとりやすい。

武井さんは、勤怠管理に関する業務知識がしっかりしていて、とても真摯。会話の際はいつも、西武グループの勤怠管理を良く理解した上で、「システム用語」ではなく、業務側の視点に立った「業務用語」で話してくれる。

また、すっぽかしたりするようなことが決してない。ちょっとした立ち話で話題になったことなど、普通は、特に何もせずにスルーされてしまうことが多いですよね。でも武井さんは、そういったことが決してない。必ず調べたり考えたりした上で、後日返答をくれる。そしていつも、レスポンスがとても早いです。

また荒川さんは、とてもストレート。でも、トゲがない。契約や費用、スケジュールなどに関する難しい話でも、遠回しにしたりごまかしたりすることなく、気持ちよく、ハッキリと答えてくれるので、とてもコミュニケーションがとりやすいと感じています。

当初の想定を超えて、グループの共通システムに

実を言えば、キンタイミライを選定した当初は、対象だった5法人以外に利用を広げる想定はありませんでした。でも、グループ経営の改善に取り組む中で、考え方が少しずつ変わってきたんです。

ある法人の体制や業務の改善に取り組む時、グループ内の他の法人に、よく検討・調整されたシステムがあれば、これをベースに短期間で質の高い改善を実現することができます。これは、規則やビジネスプロセスは、システムとセットであれば比較的容易に持ち込むことができるからです。

そしてキンタイミライには、バーコードやICカードなどの認証手段や、パソコンや携帯電話、スマートデバイスなど、タイムレコーダーとなる部分に様々な選択肢が用意されている。また、どんな就業規則や集計ルールにも柔軟に対応できる集計システムがある。その上、グループ内の出向・異動にもスムーズに対応でき、利用法人が増えても稼働しているサーバーが増えるわけではない。

キンタイミライは、グループ内の体制やルール、システムなどが結合されればされる程、メリットが出てくるソリューションなんだなということが段々分かってきました。最近ではグループ全体の勤怠管理の「共通システム」という位置付けが、定着してきています。

プロフィール

寺沢 航介 様

寺沢 航介 様
株式会社西武ホールディングス
情報システム部 プロジェクトリーダー

システム選定から導入、稼働後の運用管理や新法人への展開など、立場を変えながらずっとキンタイミライを見てきた。プロジェクトの打ち上げなどで幹事を務める、ムードメーカーでもある。
寺沢 航介 様

寺沢 航介 様
株式会社西武ホールディングス
情報システム部 プロジェクトリーダー

システム選定から導入、稼働後の運用管理や新法人への展開など、立場を変えながらずっとキンタイミライを見てきた。プロジェクトの打ち上げなどで幹事を務める、ムードメーカーでもある。
駒井 研司

駒井 研司
株式会社ネオレックス 取締役 副社長

西武グループ様への導入当時、提案やプロジェクト推進を担当。最終プレゼンにおいては、「各社の中で、唯一、楽しそうに話していた」という。
駒井 研司

駒井 研司
株式会社ネオレックス 取締役 副社長

西武グループ様への導入当時、提案やプロジェクト推進を担当。最終プレゼンにおいては、「各社の中で、唯一、楽しそうに話していた」という。

西武グループ

キンタイミライ利用法人:
株式会社西武ホールディングス/西武鉄道株式会社/株式会社プリンスホテル/株式会社西武プロパティーズ/株式会社西武ライオンズ/近江鉄道株式会社/西武レクリエーション株式会社/西武鉄道サービス株式会社/株式会社横浜八景島/湖国バス株式会社/近江タクシー株式会社/近江トラベル株式会社

キンタイミライ利用拠点数:約700
(各法人本社/各営業所/駅/駅売店/ホテル/レストラン/スキー場/ゴルフ場/スケート場/プール/フィットネスクラブ/野球場/競輪場/遊園地/水族館/動物園/植物園/科学館/公園/大学/寮/自動車教習所/サービスエリア/ロープウェー/観光案内所/有料道路、など)

キンタイミライ利用従業員数:約30,000 人
(2013年4月現在)